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シンナーの種類は何を基準にして選べば良いの?強さや用途・適切な使い方を解説!

2024.07.18
塗装の仕事をする上で、欠かせない存在であるシンナー。
しかし、種類や強さ、適切な使い方を理解していないと、作業効率が低下したり、品質が落ちてしまうだけでなく、安全面でも大きなリスクが伴います。
この記事では、シンナーの種類、強さ、適切な使い方を解説していきます。


□強さと用途別:シンナーの種類




シンナーは、塗料を薄めたり、塗装道具を洗浄したりする際に用いられる溶剤です。
様々な種類がありますが、塗装工事で最もよく使われるのは、塗料用シンナーとラッカーシンナーの2種類です。
それぞれのシンナーの特徴を理解することで、適切なシンナーを選択し、安全に作業を行えます。


1: 塗料用シンナー




塗料用シンナーは、油性塗料の希釈や塗装道具の洗浄に広く使用されるシンナーです。
ホームセンターでも「ペイントうすめ液」として販売されているので、馴染み深い方も多いでしょう。

塗料用シンナーは、脂肪族炭化水素を主成分とし、ラッカーシンナーと比べて乾燥が遅く、溶解力や臭いも弱いため、比較的扱いやすいシンナーと言えます。


2: ラッカーシンナー




ラッカーシンナーは、ラッカー塗料の希釈や塗装道具の洗浄に使用されます。
近年は弱溶剤塗料が主流になっているため、塗料の希釈に用いられるケースは減っていますが、塗装用シンナーでは落とせない汚れの掃除や、塗装道具の洗浄に使用されることが多いです。

ラッカーシンナーは、エステル、ケトン、アルコール、芳香族炭化水素などを主成分とし、塗料用シンナーと比べて乾燥が早く、溶解力も臭いも強いシンナーです。
そのため、取り扱いには十分な注意が必要です。


3: 各種専用シンナー




塗料の種類によっては、塗料用シンナーやラッカーシンナーではなく、専用のシンナーを使用する必要があります。
これは、塗料の主成分である合成樹脂によって、適切な溶剤が異なるためです。

例えば、ウレタン樹脂塗料にはウレタンシンナー、アクリル樹脂塗料にはアクリルシンナー、エポキシ樹脂塗料にはエポキシシンナーを使用します。

シンナーの種類を選ぶ際には、必ず塗料の仕様書を確認し、適切なシンナーを使用するようにしましょう。


□シンナーの適切な使い方




シンナーは、使い方を誤ると健康被害や火災の原因となる危険な物質です。
適切な希釈方法、道具の洗浄方法、そして安全な処分方法を理解し、安全に作業を行うように心がけましょう。


1: 希釈方法




シンナーで塗料を希釈する際は、希釈率を間違えないことが重要です。
希釈率が低すぎると粘度が高くなり、塗りにくくなってしまいます。
逆に、希釈しすぎると塗料が薄くなりすぎて、透けてしまったり、仕上がりが悪くなったりすることがあります。

希釈率は、使用する塗料の種類、道具の種類、気温などの条件によって異なります。
必ず塗料の製品説明書をよく読み、適切な希釈率を守って作業を行ってください。


2: 塗装具の洗浄方法




塗装作業後、使用したハケやローラー、バケツなどは、シンナーで丁寧に洗浄する必要があります。
洗浄が不十分だと、塗料が残ってしまい、次回の塗装時にムラが発生したり、仕上がりが悪くなったりすることがあります。

洗浄時には、屋外で行うようにしましょう。
シンナーの蒸気を大量に吸い込むと、急性中毒になる危険性があります。
また、マスクを着用するなど、安全対策を講じてください。


3: 処分方法




シンナーの処分方法は、自治体によって異なります。
一般的には、残ったシンナーを新聞紙や布に染み込ませて、しっかり乾燥させた後、可燃ゴミとして処分します。
大量のシンナーが残った場合は、専門業者に依頼して処理してもらう必要があります。

シンナーは、環境や健康に悪影響を及ぼす可能性のある物質です。
適切に保管し、安全に使い、正しく処分することで、環境保護にも貢献できます。


□まとめ




この記事では、塗装作業に欠かせないシンナーの種類、強さ、適切な使い方について解説しました。
シンナーの種類は、塗料の種類や用途によって適切なものが異なります。
それぞれのシンナーの特徴を理解し、安全な使用方法をマスターすることで、塗装作業の効率と品質を向上できます。
また、シンナーは使い方を誤ると危険な物質であることを理解し、安全に配慮して作業を行うように心がけましょう。

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