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必見!!大切なおうちを雨漏りさせない為に、屋根材と耐久性についてお伝えします!!

2020.03.05

屋根材

〇屋根材の種類によって必要な勾配が異なります。

〇瓦屋根で4寸勾配以上、化粧スレートや金属板で3寸以上、金属板の瓦棒葺きで1寸以上が必要になります。

木造住宅で多く使われているのは、粘土瓦50%、着色スレート25%、金属屋根20%です

〇野地板の上には、下葺き材としてアスファルトルーフィング(防水紙)を張ります。

〇下葺き材は下から張っていき、上下100㎜以上、左右200㎜の十分な重ね代をとること。

〇谷部や棟部は250㎜以上の重ね代をとる。

〇屋根が壁とぶつかる部分は、水切の板金を100㎜程度立ち上げる。

〇屋根の下葺き材も250㎜以上立ち上げて壁の透湿防水シート連続した防水層とする。

〇屋根が大きくなると、集まる雨水の量が増えるため、勾配を多めにとること。

1.粘土瓦(ねんどかわら)

粘土で形を作り焼いて仕上げます。釉薬(ゆうやく)をかけて焼く釉薬瓦、釉薬をかけないで焼くいぶし瓦などの種類があります。

また意匠性から洋瓦と日本瓦(和瓦)に区分されることもあります。瓦自体も重く、施工に葺き土を使用するため屋根全体の重量が重くなってしまいます。勾配は4寸勾配以上が必要になります。

〇瓦は、伝統的な屋根材です。

重量があるため耐震性上は不利でありますが、耐久性に優れています

割れても、その部分を取り替えることができます。

瓦の下には隙間があり、暑い時期には熱気が抜けて屋根の下の温度を下げる効果があります

2.スレート瓦

化粧スレート、着色スレート、コロニアルなどとも呼ばれます。セメントと繊維を固めた板の瓦で、軽く安価で施工しやすいという特徴があります。表面の塗装で耐候性を保っているため、定期的に塗り替えを行う必要があります。2004年にアスベストの使用が禁止されたため、2004年以降はノンアスベストになっています。勾配は3寸勾配以上が必要になります。

〇スレートは石質薄板の総称で、天然物と人工物があります。

〇人口のものが着色スレート(または化粧スレート)と呼ばれます。

軽量であるため地震に有利で、加工しやすく安価です

〇下葺き材として一般的にアスファルトルーフィングを張ります。

勾配が基準以下であったり、流れ長さが基準以上であると軒先部で雨水量が増大して、スレート材の裏面に水がまわり雨漏りの原因

となります。

〇施工は、長さ35㎜~40㎜のステンレス釘またはビスにより十分な重ね代をとって取り付けます。

壁際、トップライト(採光用の天窓)、煙突、ドーマー廻りは、雨漏りがしやすいところなので、注意が必要です。

〇これらは、棟、谷からは900㎜以上、壁際からは300㎜以上離すこと。

3.セメント瓦

セメント瓦はセメントと川砂を重量比で1:2~1:3で混ぜたモルタルを型に入れて成形し、塗装した瓦です。粘土瓦と比べて均一性に優れ、座りが良く一定した並びになります。また、粘土瓦のように葺き土を使用しないで施工するため、粘土瓦に比べで軽い重量となります。瓦の表面を塗装して耐候性を保っているため、スレート瓦のように定期的に塗り替えを行う必要があります。勾配は4寸勾配以上が必要になります。

〇セメント瓦は、セメントと砂を主原料にして加圧成形したものです。

〇粘土瓦に比べて安価ではありますが、経年変化によって塗装が劣化してしまいます。

4.モニエル瓦

セメント瓦の一種で、水分の少ないセメントを押し出し成型を行い、そのまま着色スラリーと呼ばれるコンクリートと同質の無機質着色材を1㎜以上の塗膜として形成させ、その後アクリル樹脂の塗料を塗布した瓦です。経年劣化により、モニエル瓦の着色スラリー層も劣化する為、素地が脆弱(ぜいじゃく)になります。再塗装を行う際には脆弱になったスラリー層を取り除いた後に塗装する必要があります

また、下塗りには浸透性の高く、素地補強効果に優れる2液型エポキシ樹脂シーラー等を使う必要があります。勾配は4寸勾配以上が必要です

5.金属屋根

古くから屋根に使われてきた金属素材としては銅板があります。銅板は緑青で覆われることで劣化が防止されるので半永久的な耐久性が期待できます。また、加工性も高く細かな細工も可能です。しかし、高価であるため広くは使われていません。

ステンレス鋼板も半永久的に使用できる屋根材です。塗装して使用することが多く、銅板とは異なり、定期的に塗り替えを行う必要があります

亜鉛とアルミの合金を鉄板にメッキしたものがガルバニウム鋼板です。鉄板に比べて耐久性が高く、比較的安価です。塗装して使用しているので定期的に塗り替えを行う必要があります

亜鉛メッキ鋼板は亜鉛メッキで加工した鋼板です。亜鉛の表面には酸化被膜が形成されるため、水に強く(保護被膜作用)、傷ができた場合でも、亜鉛は鉄より腐食しやすく、亜鉛が優先して腐食されることで鉄の腐食を防ぐ効果(犠牲防食)があります。塗装して使用しているので定期的に塗り替えを行う必要があります。

金属の屋根材は3寸以下の勾配でも使用することが可能です。

金属屋根は、軽量で、雨仕舞や耐候性の点で優れています

〇断熱性、遮音性が劣るため屋根下地あるいは小根裏に断熱材や遮音材を入れて施工します。(近年の商品は対応されているもの有り)

〇銅板、ステンレス鋼板、カラー鉄板、ガルバリウム鋼板などがよく使われています。

〇材料の厚みは、耐久性のよい0.4㎜がよい。

〇葺き方としては、瓦棒葺き、一文字葺きなどがあります。

〇瓦棒葺きには、心木ありと心木なしがあります。

〇継目がないので雨漏りのおそれが少なく緩い勾配の屋根でも葺くことができます

〇一文字葺きは、横の継手がつながるように軒先から棟に向かって葺く工法です。

〇壁際と屋根との取合い部は、雨漏りの原因となりやすいため120㎜以上の立上りを設けること。

6.アスファルトシングル

ガラス繊維のマットなどにアスファルトを浸透させ被覆し、表面を鉱物の粒で覆った薄い板状の屋根材です。軽量で柔軟性があるので様々な形状の屋根に使用できます。ただし、不燃材ではないので防火材としては使用できませんでした。最近では屋根防火認定を受けているものもあります。3寸以下の勾配でも使用可能です。

〇表面は顔料で焼き付け塗装した鉱物質粒子、又は天然砕石などを付着させています。

〇意匠と主層の保護を目的としている。

〇アメリカでは、屋根材の代名詞となっています。

安価で、施工も釘と接着剤で下地の上に貼っていくだけなので簡単です

〇軽量で加工しやすく、曲面などの複雑な屋根形状にも適応できます。

耐震性、防水性、耐久性に優れています

 

以上、屋根材といっても色々な材質がございます。材質によってメンテナンスが必要なのか、必要じゃないのか?

新築を建てるご予定の方、リフォームをお考えの方は是非、屋根材の長所・短所をご確認してみて下さい。