外壁塗装において、独特の質感やデザイン性を求める際に選択肢となる「吹き付け塗装」。
一口に吹き付け塗装といっても、その仕上げ方によって外観の印象は大きく変わります。
どのような種類があり、どのような特徴を持っているのかを知ることは、理想の外壁を実現するための一歩となるでしょう。
今回は、数ある吹き付け塗装の種類とその概要、そしてこの塗装方法ならではの魅力について解説します。
吹き付け塗装の種類とは
リシン仕上げの特徴
リシン仕上げは、砂壁のようなザラザラとした質感が特徴の塗装方法です。
国内では過去に広く普及しており、馴染み深いと感じる方もいるかもしれません。
「骨材」と呼ばれる砂状の材料を塗料に混ぜて吹き付けることで、独特の質感が生まれます。
骨材の大きさによって仕上がりの質感も変化します。
基材となる塗料にはアクリルが使われることが多かったため、経年でひび割れしやすいといった側面もありましたが、近年では弾性を高めたリシンも登場しており、耐久性の向上が図られています。
スタッコ仕上げの特徴
スタッコ仕上げは、リシン仕上げの厚塗りバージョンとも言える工法です。
骨材とともにセメントを混ぜた塗料を吹き付け、少し固まったタイミングでコテなどを用いて押さえながら独特のデザインを施したり、コテで塗りつけたりするなど、多彩な表情を作り出すことができます。
使用する塗料の種類によって耐用年数は異なりますが、セラミック系塗料を採用した場合は比較的長持ちする傾向があります。
吹き付けタイル仕上げの特徴
吹き付けタイル仕上げは、まず粘度の高い主剤を吹き付け、その上に上塗り剤を塗り重ねながら、特徴的な凹凸模様を作り出す工法です。
スタッコ仕上げと同様に、塗料が半乾きの状態の時にコテやローラーなどで仕上げを行います。
完成後は表面にツヤのある、立体感のある仕上がりになるのが特徴です。
上塗り剤の種類にもよりますが、耐用年数が長いものが多く、劣化した場合でも上塗りを行うことで性能が回復しやすいというメリットもあります。
吹き付け塗装とは何か
塗装工法の概要
吹き付け塗装とは、空気圧によって塗料を細かな粒子状にして吹き付ける、あるいは塗料そのものに圧力をかけて壁面に塗装していく工法です。
従来、外壁塗装の主流であったローラーや刷毛を用いた手作業による塗装とは異なり、専用のスプレーガンを用いて塗料を均一に塗布していきます。
かつてモルタル外壁が一般的だった時代には主流の工法でしたが、サイディングの普及以降はローラー塗装が主流となりました。
しかし、吹き付け塗装ならではの意匠性の高い仕上がりを実現できることから、現在でも根強い人気があります。
吹き付け塗装のメリット
吹き付け塗装には、いくつかのメリットがあります。
まず、スプレーガンを使用するため、ローラーや刷毛での塗装に比べて塗膜のムラが出にくいという点が挙げられます。
均一な塗膜を形成しやすいため、仕上がりの美しさに繋がります。
また、手作業に比べて作業スピードが速いため、特に面積が広い建物では工期を短縮できる可能性があります。
さらに、ローラーや刷毛では届きにくいような狭い隙間や複雑な箇所にも塗料を吹き付けることができるため、細部まで均一に塗装することが可能です。
まとめ
吹き付け塗装は、リシン、スタッコ、吹き付けタイルといった多彩な仕上げ方法があり、それぞれが独特の質感や意匠性を持っています。
塗料を粒子状にして吹き付けるこの工法は、ムラなく均一な塗膜を作りやすく、狭い箇所への塗装も得意とするなど、いくつかのメリットを有しています。
ローラー塗装が主流となっている現在でも、そのデザイン性の高さから根強い人気がある工法と言えるでしょう。
外壁の仕上がりにこだわりたい場合に、検討すべき有力な選択肢の一つです。